それからの

短歌5首による連作です。
岡野大嗣 2024.04.17
誰でも

宝物みたいにしまう 生活に思い出したい音があること

レコードの溝に溜まっていくものを光と呼んでそれからのふたり

天才!天才!って興じ合う だとしても国の足しにはならない遊戯

ぶらんこに座ればよぎる雨に舌ぶつけて笑った記憶のしっぽ

逆光に見えなくなっていく顔が生きる理由になる 生きていて

   初出:映画「たまつきの夢」パンフレットへの寄稿

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